iOS の UDID 廃止問題は誰にとっての問題なのか

ごぶさたしております。もはや境界どころかデザインともプログラムとも距離が出てきている今日この頃、すっかりこのブログの存在を忘れていました。

すでにネタの旬は過ぎていますが、Apple の UDID 廃止問題について触れておこうかと。事実関係や最もらしい憶測は、以下の記事を参照。

アップル、iOS端末ユーザーのプライバシー保護で方針変更 - 「iOS 5」ではUDIDの利用を推奨せず

あくまで UIDevice クラスの uniqueIdentifier メソッドが deprecated でマークされただけであって、iOS 5.0 で今すぐ廃止されるという話ではない点に注意。各所予想を取りまとめると、iOS 5.0 では現状どおり使用できる(コンパイル時に Warning が出る)が、iOS 5.1 で廃止されるのではないかという話。ちなみに iOS 4.0 から 4.1 のアップデートまでの期間は3ヶ月ほどだったことを鑑みると、本件 UDID の廃止も年内目処でしょうか。

今日明日の話ではないですが、可及的速やかに対策が必要な話ではあります。

影響範囲

個体識別番号というのは、ガラケー時代からもセキュリティ問題を指摘されてきたポイントであって、今回の Apple による UDID 廃止アナウンスを歓迎する向きもあるようです。しかし大半にとってはネガティブ・インパクトであって、特にアプリ・デベロッパーにとっては痛い仕打ちでした。影響範囲は以下のブログが網羅的です。

なぜiOSでUDIDが必要とされていたのか、メモ

利用ポイントを抜粋させていただくと、

  • アプリケーションのサーバとのセッション保持
  • 行動トラッキングによるターゲティング広告
  • リワード広告

目的は異なるにせよ、デベロッパーにとって容易にユーザを特定するための手段としての UDID というのは、便利な代物です。UDID の万能なところは、ターゲティング広告やリワード広告で使われているように、アプリを横断しても同一ユーザを特定できるところです。その良し悪しは別として、iOS 関連のエコシステムの拡張において、UDIDの果たした役割は小さくなかったと思います。

対応策

各所それぞれと対応策をディスカッションした結果、MACアドレスを使うのだとか、Cookie を絡めてごにょごにょするのだとか、みんな考えていることは同じなのだなーという印象。

自分も ioctl をごにょごにょして MAC アドレスを取得し、UDIDの代わりに使うということを試してみました。そして、これが上手く機能しちゃうわけです。今まで無頓着に UDID を使ってきたのなら、同様に MAC アドレスを使って終わりというスタンスも、正直ありなんじゃないかと思います。

ただ、iOS ビジネス圏で頑張っておられます法人各位においては、『UDIDがダメならMACアドレスだよね』というのは禁断のアプローチであって、話の背景を考えるに、妙なリスクを抱えないように細心の注意を払って、いま一度対応策は検討すべきです。結局 UDID の代わりに UUID を利用するという、Apple が提示している手法に落ち着くでしょう。

じゃあ、アプリ横断のリワード広告とかシングルサインオンとかどうするのよ、という話になります。Apple からしたら『リワードすんじゃねー』とか『GameCenter使えよー』という話なんだと思うので、間違いなくケアはされません。Cookieを組み合わせて頑張るか、scheme のパラメータを使って頑張るとか、諦めるとか、自分で汗かかないといけないんでしょうね。

UDID廃止でワリを食うのは誰か

確実に UDID を使ってきたデベロッパーはワリを食いますが、もう一歩踏み込んで考えてみましょう。

アプリ界隈も最近はプラットフォーム乱立状態ですが、本件は、UDIDの代わりに使えるユーザIDを持っているプラットフォーマーにとっては追い風になりえます。こういう記事もあります。OpenFeint offers its service to replace UDID

広告会社はどうか。そもそも今年4月時点でリワード広告は Apple エコシステムから追い出しを食らっており、すでに業界大手の TapJoy などもビジネスを変えてきています。AdMob などのネットワーク広告への影響も限定的と思われます。一部の属性ターゲティングに対応されているだけで、まだ UDID を効果的に利用したオーディエンス・ターゲティングを武器にできているネットワークはいません。なんだかんだ変わらず。

アナリティクスはどうか。最近、国内でもチラホラ出てきていますが、インストールを計測して分析するような効果測定ツールを提供している企業です。AdMob も提供しているので、広告会社とも重なる領域です。もともと UDID でトラッキングができたのは、アプリからアプリへ遷移するものだけで、すでに業界の興味はブラウザ(Safari)からアプリへの遷移のトラッキングに移っています。そして、ブラウザからアプリへの計測を行う技術が確立されれば、UDIDは不要になります。なので、中長期の影響はありません。

重要なポイントなので繰り返しますが、興味をブラウザに移すとUDIDは不要になります。折しも Facebook のプロジェクト・スパルタンのニュースが増えつつある昨今、UDID問題などから完全フリーなブラウザへの大波が起こる可能性はありえます。

そう考えていくと、実はワリを食うのは Apple なんではないかと。

UDIDが使えないくらいで、アプリを捨ててHTML5にシフトするということは無いとは思いますが、後から振り返って、UDID廃止がターニングポイントだったという話はなくもないと思います。というか、今ユーザはアプリとブラウザを区別せずに使っているという現実は軽視できないです。気付いたら、Apple を中心としていた周辺エコシステムが、丸ごとブラウザ方面へ横シフトしてたりするんでしょうか。怖いです。

結論

UDIDの代わりにMACアドレスを使う前に、各法人担当者のみなさまは韓国の訴訟とか見てから決断をしていただきたく。あと、Android は関係ないから良いやーと言って、IMEI などの端末識別コードを使ってしまうのも問題ありですので、ご注意を。

ちなみに、iOS で言えば脱獄しちゃえばMACアドレスも書き換えられるし、Androidで言えば root でデバイスIDあたりは変えられてしまうわけでして、担当者各位におきましては、不正を見越した仕組みづくりをどうかよろしくお願いします。

SCSK は業界再編のトリガーになるのか

10月1日、SI業界11位の住商情報システム(SCS)と8位のCSKが合併することで、業界4位となるSCSKが誕生することになっている。国内の今後のSIer動向を占う上では、今年最も大きなインパクトになるものではないでしょうか。

前回、「業績回復ストーリーを描けない SIer の悪あがき」というエントリで、震災需要の BCP と国際化としてのグローバル化という、非常に限定的な SIer の悪あがきを取り上げたわけですが、この SCSK というディールがまた不透明感たっぷり。「業界の明日を切り拓くリーディングカンパニーへの飛躍」になるのでしょうか。

経営統合のメリットは出るか

経営統合の理由は、その発表時に「IT業界が右肩上がりに成長しなくなった今、どうやって生き残っていくかを考えた結果だ」との発言が出ています。飽和した国内市場において一社が成長をこなすには、シェア率を向上させるほかありません。SIer にとってそれは顧客企業を増やすということであり、そのための近道は M&A でしょう。

SCSがそのソリューションを、CSKの既存顧客に売れるであれば、短期的な効果も期待できそうです。ただし両社でカニバっている領域も多く、そもそも元々SCSのソリューションが売れてなかったところに、そうそう簡単に入っていけるもんでもないのではないかと。そのため、顧客基盤の拡大という点でのメリットで言えば、一企業としての規模拡大によってプライムを取れる確率が高まるかもしれないところではないでしょうか。もしこれが真なれば、SI業界での合従連衡による再編が加速するでしょう。

経営統合によって規模の経済性が高まることから、ハード関連やクラウドサービスでのコスト効率・事業効率アップによるメリット享受も挙げられるかもしれません。サプライチェーンをいじるのも時間がかかりますし、クラウドなどは経営判断と実効性の間に乖離があって単純にメリットを得られるものでない可能性もあります。

ほかにも国際競争力が高まるという話がありましたが、SCSの希望としてはそうなんでしょうけれども、なぜCSKと経営統合するとグローバル化の推進が加速するのか、私にとっては不明です。海外展開でレバレッジ利くような企業だったっけ。

他業界の事例を引いてみる

国内市場が飽和してシェア率を高めるために経営統合を目指すというパターンは、家電業界や百貨店業界、ゲーム業界などにおいてすでに起こって一巡しています。

家電業界の場合は、サプライヤーに対する価格交渉力が値下げに直結し、売上高に跳ね返るモデルです。交渉は当然規模の大きい企業が有利です。つまり規模の経済性がはたらくため、家電業界は熾烈な M&A が繰り広げられてきました。

一方、百貨店業界はおもむきが異なります。高島屋以外の大手百貨店はいずれも統合を経験していますが、規模の経済性のために経営統合するというより、店舗やブランドを活かして効率的に利益を上げるために合併や提携が組まれているようです。例えば、伊勢丹の最先端のマーケティング力を老舗三越に適用するやり方がそうでしょう。

市場飽和後に合併などによって業界再編が進んでいくのは、他業界にも見られるパターンですが、その業界の事情によって再編の KSF は変わります。私は、SI業界では上記ふたつの観点が共に必要になるのではないかと思います。

SIerのバリュエーション指標は従業員数だという話もありますが、従業員数だけが売上の増減に寄与しているわけではありません。規模が増せば、競合優位性も増すというシンプルな世界ではありません。ましてグローバル化を戦うために、いま各企業に必要なのは、人数でないことは感覚的にも共有できるものではないでしょうか。

なんで SCS は CSK を選んだのか

SCS は過去にも住商グループ内でのIT部門を統合してきており、今回のような経営統合策が取りやすい体質であったということは言えると思いますが、ではなぜ CSK を選んだのでしょうか。

かつて KDD と DDI が合わさって KDDI になったように、名前が近い企業同士は引かれ合う性質でもあるんでしょうか、という話はさておき。

財務的に見ると、不良債権を抱えて自己資本がマイナスにあり財務状況が極めて悪い CSK を吸収合併することで、健全性がかなり高い SCS の財務体質は、大きく悪化します。合併発表後すぐに話題になりましたが、のれん代もハンパないです。(詳しくはみんかぶの記事を参照)

本業でない不動産事業の失敗で会社が傾いており、システム部門は健在とは言え、のれん代を償却しても上回るほどのパワーが CSK にあるでしょうか。単体での企業規模で言えば、確かに SCS よりも CSK の方が上ですが、あまりにリスキー。とても背景の政治経済的理由を知らなければ、理解できないディールだと思います。なぜでしょうか、脳裏に「子供に売春させる親」とか「政略結婚」とかいうキーワードが浮かびます。私、おかしくなってしまいました。

経営統合に関する説明会が延期されたまま開催されていないとか、株主総会が大紛糾するとか、ポジティブなディールに思えないのは、やはり私の頭がおかしくなってしまったからでしょうね。

まとめ

経緯はさておき、SCSKの誕生によって生まれるシナジーはゼロではないでしょう。それが投資対効果を上回ってSCSKの時代が訪れるかどうかは難しい問題だとしても、そのシナジーのアウトプットいかんでは、他 SI 企業が親やユーザーの枠を飛び越えて、合従連衡の動きに入っていく可能性もなきにしもあらずです。個人的には SCSK のディールの重さを横目に見て、領域を絞って業界横断で提携が進むとかいうのが現実ラインな気もしますが。

次の SIer 動向を見極めるために、親会社が住友金属との合併を模索している NSSOL の動きと合わせて、SCSK の経営統合の行方はウォッチしていく必要がありそうです。

業績回復ストーリーを描けない SIer の悪あがき

ここ数年来の SIer の冴えなさっぷりは異常です。

主要各社の決算も出て株主総会も終えたところで、今年も例によって低迷する SI 業界に一言もの申していきたいと思います。昨年は、「SIer が業績悪化しているのに何も変わらない」ということで、思考停止した SIer に言及しました。既存ソリューションをクラウドという新出用語でラッピングしたところで、売上拡大するわけないんですが、各社そろいもそろってクラウド押しだったのが悪印象でした。

直近決算を読み解く

上場大手 SIer 各社の直近の状況を見てみます。アレが入ってないとか、コレが入ってないとかいうのは無粋ですので、そこのところ、ひとつよろしくお願いします。

企業名 売上高 前年比 営業利益 前年比 来期予測 今年比
NTTデータ 1,161,962 101.7% 78,306 95.9% 1,200,000 103.3%
野村総合研究所 326,328 96.4% 38,426 95.9% 330,000 101.1%
伊藤忠テクノソリューションズ 283,068 97.5% 21,316 98.8% 280,000 98.9%
日本ユニシス 252,989 93.3% 6,527 91.9% 255,000 100.8%
CSKホールディングス 140,387 82.8% 7,005 167.7% 142,000 101.1%
住商情報システム 132,840 104.3% 7,076 110.2% 134,000 100.9%
新日鉄ソリューション 159,697 105.0% 11,076 102.7% 160,000 100.2%
富士ソフト 134,745 95.1% 3,793 115.2% 134,000 100.6%
日本システムディベロップメント 33,334 95.4% 3,582 84.3% 36,000 108.0%
SRAホールディングス 33,164 97.4% 2,238 112.1% 33,500 101.0%

2010年度決算に比べると、売上高や営業利益が伸長している企業がポロポロと見えるのが特徴です。トレンドとして、リーマンショック以後の不況については、前年度で底を打った感が出ているように見えます。ただ、FSI や SRA は実は前年度に営業利益率が半減していたりするので、そこから10ポイントちょっと改善したからといって、V字回復ということではありません。むしろ大きく伸ばしているところがなく、減収減益で着地している企業も多いため、依然として SI 業界全体に停滞感が漂っていると見るのが正しいでしょう。

昨年度下半期あたりから、ようやく企業の IT 投資意欲も復活してきたと言われていましたが、そこに来ての東日本大震災。実際に震災そのもので実害を受けたところは無く、各社ともに震災影響は不透明だがそこまで大きくないという見方をしているものの、プロジェクトの延期や案件の縮小などといった具体的な話もすでに聞こえており、各社読み切れていないというのが実情ではないかと推測しています。

ちなみに、増収増益を果たしている SCS と NSSOL については、親会社や楽天などのクライアントに恵まれたということもありますが、製造業での負けに対して、何とかプロジェクト生産性向上施策や販管費抑制で反発した結果であって、やはり市場環境がプラスに向いて利益確保できたということではないようです。この2社とも、11年度に継続して成長できるかは不透明です。NSSOL など、親会社の住友金属との統合案件がプロジェクト化されなかった場合、厳しい決算を迎える可能性があります。

SIer の悪あがき

そのような厳しい環境下にあって、一部すでに成長を諦めてしまっている SIer もいるものの、多くが業績予想として数パーセントの成長を見込んでいます。

データのように「前年度の目標と変わってねーじゃねーか」とか、「そんなのマシで NSD や SRA なんかは前年度の業績予測のだいぶ下を来期予想に置いていて、ついに現実を悟ってしまったか」とかいう話があるものの、今期決算より上向けるために各社尽力していくということは変わりません。

では、どうやって業績を回復させるというのでしょう。

個社別に多少の色の違いはありますが、前年度から継続されるクラウドや IFRS 関連での売上拡大とコスト削減施策に加えて、「BCP」と「グローバル化」が今年度のキーワードとして強調されたように感じられました。

既存のソリューションを、震災を機にリパッケージして需要喚起する SIer 根性には、惚れ惚れします。今回の件はさすがに、各社とも現実問題として考えねばならないことだけに、実際その提案に乗ってしまうところが少なくなかったのでしょう。DR対策や防災需要、グリーンIT、スマートグリッドなど、震災や原発に関連したサービス提供で、震災で低下したIT投資分も挽回可能というのが SIer の見方になっています。

国内 SI 市場の飽和に対して、不採算プロジェクトを減らすことで、なんとか利益を出し続けようという、後ろ向きな努力に比べると、震災に端を発する需要へのサービス供給というのは筋が良いように見えます。個人的には、震災による需要増加でカバーできる投資減少分は限定的だと思っているので、これで伸びるとは思えませんが。まあ、悪あがきだと思います。

業績回復の鍵を握るのは、グローバル化になるでしょう。

SIer はグローバル化するのか?

SIer が自らソリューションを創造して国内の新規マーケットを開拓できない以上、彼らが海外指向を持つのは当然の流れです。国内市場の飽和と、親会社やクライアント企業の海外進出という2つの理由から、国外で悪あがきをできないか模索するわけです。

しかしながら、現状で私が見ている限り SIer のグローバル化というのは、次の2点を指しているようです。

・親会社の海外進出に係るシステム構築
・クライアント日系企業の現地子会社へのシステム適応

グローバル化というと新興国の現地企業向けのソリューションを、ローカライズしながら提供したりすることかと思いきや、そういうのはインドや中国とのコスト競争に適わないので、既存のクライアントソースを最大限に活躍していくということをもって、グローバル化と言っているようです。アホか。取引は国際化しているけれども、それはグローバル化とは言わないでしょう。

これまで国内で蓄積してきた高度なノウハウを、新興国マーケットに適するようにアジャストさせて、ひとつひとつソリューションを組み上げていけるかどうか。新興国とのコスト競争に巻き込まれず、真に日本の SIer がグローバル化するためには、このような視点が欠かせないでしょう。

結局、言いたかったこと

SIer がソリューション創造企業として本質的に変化しない限り、国内だろうが海外だろうが、長期的な業績回復を遂げることは難しいのではないでしょうか。自社の強みを活かしつつ、各国・各地域に横たわる課題を解決することのできるラインを構築しなければならないのではないでしょうか。

事業継続性や単なる国際化としてのグローバル化というのは、そのような視点を持てず長期の業績回復ストーリーを描けない SIer の悪あがきです。それで業績予想を上回れるかというと、私は懐疑的です。

そんなわけで、合併しただけで国際競争力アップとかおめでたいトーク満載で話題の SCSK については、また次回。SCSK の合併の意味合いと、今後このような合従連衡の流れはムーブメントになるのか、きちんと整理をして見たいと思います。

RFPに記載する内容

「RFPって何を書いたら良いの?」という相談をいまだに受けるので、忘れないうちに、ざっとまとめておきます。以外とネットでも、実践的な説明はないらしい。本当だろうか。

そもそも RFP というのは Request For Proposal の略で、日本語にすると「提案依頼書」というらしいんだけれども、名前がバズワードっぽいのがいかんと思うわけです。RFPだとかITベンダーだとか横文字が並ぶと、みんな急に身構えて、何を書いて良いか分からなくなってしまうらしいんですが、普通に社内で稟議通すときと同じようにオリエンすれば十分だったりしますし、最もミニマムなものだと子供の「おつかいリスト」レベルで事足りたりします。

以下に記載すると良いかもしれない項目を箇条書きにしますが、すべてを網羅しなければいけないものではないと、私は考えています。むしろすべて書かないでください。制約条件が増えれば増えるほど、ベンダーからの提案の幅は狭まってしまい、「コンペしたけど、どこも代わり映えしないんだけど、結局どこが良いんですかね?」みたいな話になるし、そんな状態になってから相談されても困るんですよね、という。

RFPに記載すると良さそうな項目

このなかでマストなものと、そうでないものを切り分けて提示することが肝要。マストなものが複数ある場合、そのなかで優先順位を付けてあげるべし。

  • 目的・背景
  • 対象の業務と仕事の規模
  • 必要な機能
  • システム条件
  • 利用環境
  • サービスレベル(SLA)
  • 検収条件
  • 調達先の制約
  • 予算・支払条件
  • 契約・法務関連
  • 納期・スケジュール
  • 運用・保守要件

RFPというのは、発注側にとってはベンダーの提案をいかに引き出すかがかかっているドキュメントで、ベンダー側にとっては発注側が真に求めている価値を図り、提案内容を研ぎすますための材料になるドキュメントであるべきだと思っています。

という点から、個人的には目的と背景が一番重要だと思っていて、なるべくここを丁寧に仕上げて欲しいと思っています。提案の「向こう側」をすり合わせることで、クォリティが変わります。経験則として。

余談ですが、私はまともなRFPをもらったことがありません。やりたいことの方向性だけは決まっていて、あとは予算と納期がかろうじて設定されているのみ。それがA4用紙に5行くらい、申し訳なさそうに書いてある紙だけを渡されて、そこからスタートするみたいな話ばっかりでした。私が中小企業向けのソリューションばっかり担当だったのもあると思いますが。仕方ないので、上記の項目をヒアリングして補っていました。つまり、上記リストは、最初に先方に出してもらっていたらラクできたなーという視点で考えたものです。

上記の RFP に記載すべき目次リストは、システム開発におけるアイテムではあるものの、少しカスタマイズすれば、他用途にもそのまま使えると思います。たとえば、フワッとしがちな、デザイン系の発注に効力を発揮したりします。

ツッコミ大歓迎です。抜け漏れ、教えてください。

SIer が業績悪化しているのに何も変わらない

SIer のなかの人は思考が止まってしまっているんでしょうか。

SIer 各社の業績が軒並み悪化しているにも関わらず、現場では新しい提案があるわけでもなく、それならどうやって業績回復のストーリーを実現するつもりなのかと思わされるような話がチラホラ。あとは、現状理解に乏しく需給関係が崩れつつあるにも関わらず、当然の顔で値上げ交渉をしかけてきたりする。バカなのかな、と思うわけです。

まずは状況整理

上場大手 SIer 各社の直近の状況を見てみます。

企業名 売上高 前年比 営業利益 前年比 来期予測 今年比
NTTデータ 1,142,940 100.3% 81,689 82.9% 1,200,000 105.0%
野村総合研究所 338,629 99.2% 40,077 80.6% 350,000 103.4%
伊藤忠テクノソリューションズ 290,391 94.5% 21,569 99.5% 300,000 103.3%
日本ユニシス 271,084 87.4% 7,105 44.7% 280,000 103.3%
CSKホールディングス 169,518 82.3% 4,176 - 160,000 94.4%
新日鉄ソリューション 152,158 94.2% 10,790 93.8% 156,000 102.5%
富士ソフト 141,682 85.8% 3,293 45.0% 142,000 100.2%
住商情報システム 127,317 94.8% 6,423 71.1% 135,000 106.0%
日本システムディベロップメント 34,933 84.0% 4,248 56.5% 37,400 107.1%
SRAホールディングス 34,053 81.5% 1,997 52.3% 35,500 104.2%

ほぼ減収減益で、営業利益については、富士ソフトを筆頭に半減しているところもあるという悲惨な状態。NTTデータだけは増収減益になっていますが、前年度はゆうちょなど銀行系の大型受注があったので、それでも売上高が横ばいだったということは、他社と傾向が異なるものではありません。

各社がそろって減収の要因に挙げているのが、企業のIT投資抑制にともなう受注減少。加えて、証券業向けのサービスを展開しているところは、業界自体の低迷でダメージが大きかった模様。流通系は堅調だったみたいですね。

インド・中国へのオフショアリングの更なる推進や、経費や外部委託費の圧縮など、ITゼネコンの多重構造を考えるに、涙なしには語れなさそうなコスト削減を行っているのも、各社共通です。敢えてここに関係ない話題を挟みますが、2009年度の全国企業倒産状況にあるとおり、情報通信業の倒産が6.7%増というのはリアルです。さて、そうしたコスト削減活動があるなかで、なお減益となっているのは、受注減少分がコスト削減効果を上回ったということ。いかに市場環境が悪いかが分かります。

SIer は変わらないのか

こうした市況下にあるものの、ほとんどの SIer が今期は 5% 前後の成長を見込んでいるのは、興味深いです。市況が回復し、クラウド関連事業が伸びるという見方なわけです。

確かに、大企業を中心にIT投資は底を打ったという見方もあるし、足元を見るとコスト削減の旗印のもとにプライベート・クラウドを推進し、導入した企業が増えてきているという事実があります。冷えきったIT投資意欲を、バズワードの独自解釈をもとに構築したソリューションで刺激して需要を生み出そうというあたりは、「いつもの感じ」で素晴らしい。この前まで Saas で大騒ぎしていたものを、一気にクラウドという上位概念で包み込んで一掃してしまう手法には惚れ惚れするわけです。そうしたなか、NTTデータがクラウドという単語より BizXaas という固有名詞で押しているのが、なんともクールです。

クラウドを標榜しつつ、SIer 根性はプラットフォーマーは目指さないし目指せない。その妥協点として着地したプライベート・クラウドでは、これまでの業務知識やノウハウは活きるかもしれないが、未来を作るわけではないと思うわけです。コスト削減効果はあるのかもしれませんが、例によってパッケージングを変えただけに過ぎないとも見えるわけです。

本質的な変化を取れないのは、SIer というポジショニングの宿命なんでしょうか。ソリューションのリパッケージングで延命していくやり方では、二番底は超えられないんじゃないかと思います。

稼働率は上げたいけど供給者目線

利益率アップは至上命題とばかり、SIer の外部委託費はさらに大幅削減とかいう話になっています。内製化傾向にあるユーザ企業にやられた仕打ちを、右から左に受けながすカツヤマー流。数年前の偽装請負禁止に次いで、二次請け・三次請けの会社からは、青息吐息が聞こえてきます。

大手 SIer にとっては、コスト削減効果を甘受しながら、受注減で低下している社内のエンジニア稼働率を上げられる施策ではあるものの、空洞化してしまったあとの社内で仕事を回せといっても回せないという、ウソかホントか区別つかない話が聞こえてくるなど、現場の混乱もなかなか。そこで安価なオフショアという選択肢になるのだろうけれども、ようやく落ち着いてきたと言われるオフショア開発も、最終的に下請け会社に回っていって、そこのSEがほとんどを作り直すなんていう、これまたウソかホントか区別つかない話も聞こえてきます。いろいろ心配です。

個人的に衝撃だったのは、そういう環境化にあって供給過剰で稼働率の下がっているエンジニアなのに、なぜか単価を上げようとかいう話が横行しているという話です。これは一次だけでなく二次請けやっているあたりの中堅どころでもそう。需給関係とか経済の仕組みは無視なんでしょうか。システム系は価格弾力性があまりないとは思いますが。

逆に三次・四次くらいをずっとやってきて、もはや売上が地べたを這っているソフトハウスさんなんかだと、びっくりするぐらい低単価で提案してきて、逆の意味で恐いなんて話も聞きます。それは赤字にならなければ良い、という覚悟の現れらしいですが、ぜひ各 SIer にもそういった姿勢を学んでいただきたく。

結局、言いたかったこと

SIer は自分のおかれた立場をちゃんと理解した上で、本質的な戦略を考えて実行して欲しいなと思うわけです。現状認識が甘いまま、サイズオーバーな提案をしようものなら、足元すくわれちゃうと思うんですよね。

プライベート・クラウドや仮想化によるコスト削減ソリューションは売れると思いますが、それはこれまで売れていたところには売れるし、売れていなかったところには売れないという話のような気がします。だから、中小 SIer が色気を出してクラウドサービスに入っても、ほとんど上手くいかないと思うわけです。ましてやグローバル化をや。

ぜひ某社には、きっちり考えてがんばっていただきたいと思います。

転職しました

だいぶ事後報告になりますが、前職を2月末で辞めて、3月から新しい会社に勤務しています。

受託開発のアーキテクトやプロマネ、コンサルといったところから、モバイルサービス系エンジニアにシフトです。畑違いも良いところで、今まで蓄積してきたノウハウが活用できなさすぎワロタ状態。ノウハウの持ち腐れはもったいないのと、自分の備忘録として、前職で会得したワザは、テキトーにここに投下していこうと思います。

エンジニアではあるわけですが、新しいビジネスのスキームを生み出し、利益を創出すべく動いていこうと思っています。技術バカに陥らないように。

はてなはじまった

思うところあって、はてなダイアリーを始めました。

deftrash in hatena

最近、上流の仕事をする時間が増えて、技術的なところでないところで、いろいろと考えたり思ったりすることが多くなってきた。んで、そういうのは、はてなで話していた方が、まったりDISってもらえるんだろうな、と。

技術的な話題は、引き続きこっちに投下します。あ、Seasarネタは、はてなで。Seasarユーザーは、ひがさんの意見を伺えるだけで、はてな使う価値が十分にあると思う。「はてな駆動開発」というらしいのだけど、かかる時間と労力を考えると、超人的だ。

なるべくニッチな話題を集めて、一部の人がすごく助かるようなネタを提供できればと思っていますが、なかなか難しい。まあ、何か見つけたら更新というスタンスは変わらないです。よろしくおねがいします。

ロスト・ジェネレーションを、がんばろう

ロスト・ジェネレーション世代に生まれて - GoTheDistance

同じくロスジェネな自分は、うんうん頷きながら読んでしまった。自分はあまり真剣に就職活動をしなかったので泣くほどでもないけれども、当時の同級生やその周辺に漂っていた停滞感、そしてそこに横たわっていた不条理を思い出さずにはいられなかった。

あきらめるところから、始まった。

自分もまた、就職氷河期だった2001~2002年に新卒で就職活動を経験した。有効求人倍率の数字は、0.5を少し上回るくらいだったと思う。けれども、実際にはそれよりも門戸は狭いように感じた。首都圏から遠く350kmの地方都市で、まともな地元就職の口なんて皆無だった。

バブル崩壊後の長引く平成不況で、自分の父親世代がサクッとリストラされるのを目の当たりにしたり、テロだ、災害だ、大企業の倒産だのっていうニュースと共に、自分は青春時代を過ごした。刷り込まれたのは、「既存の枠組みに入ったら負けだ」ということ。

大企業に入れたからって安定もしないし、既得権益の甘い汁だって吸えそうもない。そもそもフリーター量産型社会で、就職すること自体にどんな未来があるのか不透明。これまでのあり方に、あきらめるのは当然のことだったように思う。結局、自分はベンチャー系中小企業を就職先に選んだが、もし今の自分が当時を判断しても、同じくあきらめると思う。

自己責任ってやつで、弱小ベンチャーに就職したことは、自分にとって好判断だった。もし、ゆるい就職活動環境で、大企業にもぐりこんでいたら、今の自分にたどり着くのに、あと3年はかかったろうし、開花せずに終わった才能もあったと思う。ロストした代わりに得たものも、ある。

とは言え、その自己責任ってやつを全員に求めて成立するかっていうと、それは絶対にない。自己責任でけものみちに行けるほど強い人間なんて、どの世代だってマイナーだと思う。規制緩和でセーフティーネットをぶっ壊しておいて、自己責任と言うのは、「向こうに渡る綱はあるんだから行けば良いのに、命綱はないけどね」っていうのと大差ない。

それでも、もうあきらめているから、どうして欲しいなんてこともないけど。

他の世代からの同情も揶揄も、ロスト・ジェネレーションには要らない。一度、あきらめちゃった人間は、なかなか強いもの。これからの激動の時代にサバイブしていく本質的な力を持っているのは、この世代なんじゃないかと思えるほど。

失ったものは、返ってこない。でも、失ったものを、失うこともない。ロスト・ジェネレーションのみなさん、がんばりましょう。

なんだか急にムキーッてなって書いてしまった。感情的になって書いたところで価値なんてないけど、生あたたかくしてやってください!

子供が産まれました

すごくプライベートな話で恐縮ですが、子供が産まれました。

仕事が山盛りのなか、チームメンバーに申し訳ないと思いつつ休暇を取って、出産に立ち会った。立ち会ったと言っても、帝王切開だったので、控え室でモキュモキュするだけだったけど。自分は平民なのに、子供は帝王。そんな帝王は、ホントに汚れなき聖人の顔をしていて、見ているだけで安らぐのでした。

第一子なので、まだ何をどうすりゃいいのかも分かってないけど、とりあえず家で鬼の形相でコーディングするのとかは禁止。あと、間違ってもSEになろうとか考えないように育ってもらいたいなあ。

ちなみに、子供が自分に全然似ていないのが気になります。

人月の違和感

「このシステムの開発規模、どんくらい?」
「うーん、20人月くらいかなあ」

いわゆるIT業界に足を踏み入れてから、もう幾年と経つけれども、いまだに受容できない妙な文化が多い。はじめこそ、「そんなもんかな?」と長いものに巻かれていたけど、最近は「やっぱり変でしょ」と反発モード。

特に違和感のあるのが、「人月」という単位。

システム開発などの工数、仕事量を示す単位で、「人数×時間(月)」で表される。プロジェクトの大きさを表現する場合や、1人当たりの費用月額(人月単価)を掛け合わせてシステム開発の費用算定/見積もりに利用される。

人月は、極端なことを言うと、「そこに人がいれば、仕事の質に関わらずお金が入る」仕組み。ビジネスマンじゃなく、サラリーマンなルール。20人月の仕事を、生産性を上げて10人月でこなしても、それは10人月のお金にしかならないケースもありえる。バイトの時給制か、とツッコミたくなる。

素晴らしいアイデアで、1億の価値があっても、1人月だったら60万。
商品価値は30万円でも、1人月だったら60万。

できあがるモノの価値や、マーケットと離れたところで、勝手わがままに見積もられる人月金額というのは、スゲーうさんくさいと思う。

もちろん使える点もある。

正確な売上予測が立てられる。新人SEや低スキルSEにとって、格好の隠れ蓑になる。顧客との商談で、価格設定の言い訳に使える。

「人月問題」として、これまで各所で問題視され、議論されているものの、一向にこの文化は衰えない。EVMなどの代替案も挙げられるけど、その有効性にまだまだ疑問が残っている。何より、この業界で長年やってきたプレイヤーにとって、人月という商習慣が変わることは、致命傷になる可能性もあるのだから、仕方ない。

結局、この文化を変えるためには、人月からスムーズに移行でき、なおかつ彼らが納得できるような具体的な策を提示しなければいけないんだろう。もしくは、彼らが使い物にならなくなるくらいのパラダイムシフトをするか。

さて、どう動こうかしらん。

ヨーロッパの中心で「欧米か!」を叫ぶ

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遅ればせながら、新年あけましておめでとうございます。

元旦からしばらくの間、久しぶりに長期休暇をもらって、ヨーロッパを旅してきた。ハンガリー、チェコ、スロヴァキア、オーストリーという4カ国を巡る、地味トラベル。目的はヨーロッパの中心と言われる、スロヴァキアの首都ブラチスラヴァで、「欧米かっ!」と叫ぶこと。軽くウソですが。

オーストリーの首都ウィーンを除けば、日本ではなじみの薄い地域。何を楽しみにして良いか分からないまま、とりあえず出国したのだけど、どの国も驚くほど景観が美しい。行って良かった。日本にはない東欧カルチャーに触れて、クリエイティブのヒントを得た気がしないでもない。そこらへん、結構あいまい。

ひとつ気付いたのは、自分が路地裏フェチだったということ。

佃島を撮る企画以来、ちょこちょこ都内の路地裏を訪れてはいて何となくは気付いていた。しかし世界遺産の街で、ひっそりたたずむ路地裏を前に、オーガズムで立ちすくむ自分は異常。ああ、スゴイ。

結論:路地裏フェチは、そうだチェコに行こう。

ということで、今年もゆぅるりと展開していきますんで、皆さまよろしくお願いします。

メールが受信できるのに送信できない

突然、メールの送信ができなくなった。

受信はできるのに、送信だけできない。メールサーバにしろ、クライアントのメールソフトにしろ、特に設定を変えた覚えはない。はてな、と思って試しにISPを当たったらビンゴ。Outbound Port 25 Blockingという迷惑メール対策の影響らしい。

送信できるようにするには、メールサーバでサブミッションポートを使用できるようにしないといけないらしい。うわー、面倒くさいことになってきたなあ。週末にペロッとやりますかね。

コンシューマーインサイト

クリエイター視点は、新しい技術や表現を求めるし、そういったものを評価する傾向がある。でも、それが一般に効果的かというと、そうとは限らない。ここに溺れると、デンジャラスである。

Ajaxで頑張って画面リロードを無くしても、実はユーザーはリロードなんか気にしていないかもしれない。または、Flash8の機能てんこ盛りでスゴイサイトを作っても、ユーザーは動かないかもしれない。発想が逆で、ユーザーを動かすために新しい技術なり表現を使っていかないといけない。

画面デザインとか機能性といった作り手がこだわりがちな部分とは別のところで、ユーザーは評価をくだす。コンシューマーインサイトを忘れて、クリエイティブな妄想に走らないようにしたいところ。

そういう意味では、既存のありふれたテクニックの隙間や、その単純な組み合わせだけで、効果的なものを作れる可能性も大きいんじゃないかと思う。もちろん新しいことも、ないがしろにしてはいけないけど。

以上、ここ最近の自分の仕事に対する姿勢への反省でした。はい。

ケータイGC

GCの説明をするときは、ケータイの電話帳メモリの話をすることにしている。

ケータイの契約変更やメールアドレスの変更のとき、新しいデータを誰に教えるかを考える。「この人は当然教えるでしょう」、「この人は最近連絡してなかったけど、そのうちつながるかもしれないから教えておこう」、「コイツはもういいや」、「これって誰だっけ?」みたいな。これって、ケータイメモリの人為的な GC に他ならないなーと。

何回もこういうことを繰り返しても、ずっと残り続ける人がいる。高校時代の友達とか、幼なじみとか。まさに殿堂入り。その場限りの番号交換で、エデンな人もいる。難解な仕組みに思える GC も、こう考えると単純に見えてくる。

ちなみに、しばらく機種変更とかしていなかったら、電話帳がいっぱいになってしまった。よく見ると電話したことない番号ばっかり。時間ができたら、マーク・コンパクト式で掃除しようかと思いまふ。と言って、Full GC まで話を引っ張ったのは、ちょっと強引だったか。

SummerSonic06 出演アーティスト

夏フェス情報が少しずつ出始めて、春の訪れを感じる。

気付けば、SummerSonicのオフィシャルサイトで、今年の出演アーティストの発表が始まっていた。今年は虫食いじゃないのね。

メタリカにリンキンパーク、マッシヴ・アタックと大物ぞろいのラインナップ。一方で、アークティックモンキーズで時流も押さえているから、さすが。個人的には、HavenとかKeaneとか、幕張メッセで聴かせてくれる系のアーティストの発表が待たれる。正直、そろそろモッシュが厳しくなってきたので。ううう。

なんか今年のサマソニは、大人セレクションな気がする。ティーンには、このラインナップの凄さとか伝わっているんだろうか。