dTbookmark | Webデザインのこやし

Web系デベロッパー兼デザイナーによる素敵なウェブサイトのブックマーク集。マーケティング、ブランディングと開発とデザインの視点からのコメント付き。

2009 / 05
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Web系デベロッパ兼デザイナー。
広告、マーケティング、ブランディングなどに効くWebは何かを探る今日この頃、みなさんいかがお過ごしでしょうか。
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花王 セグレタ


http://www.kao.co.jp/segreta/

花王による高級ヘアケアの新ブランド「セグレタ」のブランドサイト。紫の諧調が美しい。何よりこの手のモノで紫というのは初めて見たので、かなり新鮮な印象。

資生堂のTSUBAKIを筆頭に盛り上がった高級シャンプー戦争。花王にはアジエンスがあったけれども、ここにきてその上位ブランドとなる「セグレタ」の投入。ターゲットが30~40代女性で、価格も高め。なるほど、この紫である。黒×ゴールドなどといった安易な高級志向イメージから差別化しているところに、ハッとさせられる。(でも、アナスイの紫ともちょっと違うところがポイント)

30~40代女性のエイジングに関するマーケットは熾烈ながら、非常に面白いところ。目の肥えた彼女たちが、グッとくるクリエイティブって何だろう。興味をもって見ていきたい。

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ハーゲンダッツ DOLCE


http://www.haagen-dazs.co.jp/dolce/

ハーゲンダッツがおくる至福のアイスクリームブランド「DOLCE」のスペシャルサイト。商品自体は300円程度ですが、およそ価格とは不釣合いな高級感ただようクリエイティブが見事。キャンペーンも含めて考えると、これで300円という価格が割安なのか。

実食して、割安感はさらに深まった。これ、500円くらいでも良いと思う。別にピエール・エルメやジャン・ポール・エヴァンに並んでいても、まあ悪くないだけのブランドと実力がある。本物志向・高級志向の時代、もうひとつ上の価格帯でのマーケも見たかった。

そう言えば、この手のコンビニで買える高級アイスクリームやデザートって、男性の購買率が高いんだった。そこらへんを意識したクリエイティブってあるんだろうか。まあ、ちょい悪オヤジ天使というのも見たくないですが。

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つなぐ~TSUNAGU~


http://tsunagu.31wow.com/

ミラノサローネへ出展した三井不動産レジデンシャルのスペシャルサイト。「つなぐ」ことが「豊かな住空間」を生み出すというコンセプトに従い、インターフェイスのデザインも、つながりが反映されている。心地良い。

斬新な発想があるわけじゃないけど、なぜか心に引っかかりがあった。久しぶりに縦書きを見たからか、それとも間が良いんだろうか。色々と考えながらコンテンツを斜め読みしていて、最後に気付いた。ロゴが好き。この荒さ、良いなあ。

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GRAND LIFE 平屋という選択。


http://sfc.jp/ie/lineup/grandlife/

住友林業による平屋のスペシャルコンテンツ。大人のライフスタイルに平屋を提案するだけに、非常に落ち着いた雰囲気がある。トランジションをはじめ、モーションが気持ち良いです。

写真のクォリティが高く、それだけで雰囲気を作れるのは確かだと思う。でも、そこでチャラチャラした動きが付いたり、ビュンビュンとシーンが変わると興ざめするわけで。雰囲気を壊さず、後押しするオーサリングに拍手。やっぱり神はディテールに宿るかな。

ちなみに、全画面では気付かないけど、実はメニューにonResizeが効いていたり、見えないところで芸が細かいのに感動を覚えた。そういうこだわり、賛成です。

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九重味淋株式会社


http://www.kokonoe.co.jp/

本みりん等の調理酒メーカー「九重味醂株式会社」の企業サイト。落ち着きがあり、伝統的で清潔感あるサイトに、信頼の二文字が漂っている。これはハイセンス。

150pxの縦グリッドによる緻密なデザインは、古いメソッドだと思うけれども、とてもしっくりきて気持ち良い。簡単そうに見えて、こうした絶妙なバランスで構成するのは、スキルが要ると思う。Flashサイトばかり見ているなかで、とても新鮮で魅力的に映った。

どうでも良いけど、みりんメーカーって中京地域に多いのは気のせいだろうか。

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エクスペリエンス


http://www.x-perience.jp/

Jストリーム、bA、ベースメントなどの共同出資によって設立された、リッチメディアコンテンツ事業を営む「エクスペリエンス」の企業サイト。予想外の動きが、すごくカッコイイ。

サイト上のコンテンツとなる要素が散りばめられたインデックスを見て、まさかそういう展開になるとは思わなかった。しかも何度も繰り返してしまうほど、心地良さのクォリティが高い。インタフェースのアイデアもさることながら、ディテールの完成度に惚れる。

夕闇に燃える「X」の字に、強い志しを覚える。うん、カッコイイ。

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SUBARU LEGACY カレの乗せ方 カノジョの乗り方


http://www.subaru.co.jp/legacy/gt/

SUBARU LEGACY B4 スペシャルコンテンツ。男女それぞれの目線から見たLEGACYのストーリーを、高品質の映画風スライドで鑑賞。完成度の高さに、久しぶりに声出ました。スゴイです。

パッと見てリッチだなーという分かりやすさがある一方、細やかな配慮がなされた設計、そしてそれを実現した実装と、裏方の凄腕職人っぷりも伝わってくる。けれども、それをサラっとやってのけている感じの余裕があるのが、ホントに素敵。このバランスを実現するディレクションは、まさに非凡。素晴らしい。

ただ、コンテンツのアプローチがベタなのが気になった。やっぱりデモグラフィックよりサイコグラフィックというのが、今の時代にはマッチすると思う。最近は、枠が大きいとフーンって流されやすくなっている感じがするんだけど、どうかなあ。

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WILLCOM SIM STYLE


http://www.ttdd.jp/

ウィルコムの新型データ・音声モジュール「W-SIM」のスペシャルサイト。ドメインのTTDDは、「Tiny Talk」(音声端末)のTTと、「Data Driver」(USB端末)のDDの意味。「W-SIM」をTTに差せば携帯電話に、DDに差せばデータ通信装置になるという多機能さ。スゴイの一言。

プロダクトデザインが優秀なとき、そのWebデザインはシンプルな方が良い。ただ、場面遷移にイラストのムービーを使っているところが、ユニークかつオシャレで良い感じ。こういうの大好きだ。

こうした優れたプロダクトを手がけているLEADING EDGE DESIGNが、今日から3日間、青山のスパイラルで展覧会「MOVE」を開催。かなりレアだと思うので、行ける人は是非。デザインのこれからを感じに行きましょう。

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LEXUS TOKYO MOTOR SHOW 2005


http://lexus.jp/ms/

TOKYO MOTOR SHOWシリーズ第1弾は、トヨタ「レクサス」のスペシャルサイト。相変わらずの高級かつ甘美な雰囲気にガツンとやられた。車ってこんなに美しいのだっけ、と思ってしまう。

高級財市場が元気だという情勢も後押ししてか、予想以上にレクサスは強かった。車に対する消費者ニーズの多様な変化と、ブランドマーケティングの重要さと、レクサスはとても示唆に富んでいる。ははー。

いや、しかしこれがトヨタの車だというのが、ハッとさせられるなあ。ついでに、早速 flash 8 で制作されているところも、ハッとさせられる。

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ルチアノ・ソプラーニ


http://www.lucianosoprani.jp/

イタリアのファッションブランド「ルチアノ・ソプラーニ」のサイト。モーションタイポグラフィが、かなり気持ち良い。コンテンツは少ないけど、雰囲気で十分に上品さや上質感といったブランドが伝わってくる。

日本に力を入れているブランドのようで、縫製などは国内らしい。つまりメイドインジャパン。iPodの鏡面仕上げが新潟で行われているという話を聞いたときも感じたけど、技術大国ニッポンは健在だ。「日本製=高品質」というブランドの強さは、そこに確かな技術があるから成り立つ。優れた職人さんが、こうやって仕事をしているうちは、日本は大丈夫だろう。

ちなみに、このサイトのエントランスページのブランドロゴが、FAUCHONに見えて仕方ないのは、気付かなかったことにしようと思う。

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TOYOTA LEXUS


http://lexus.jp/

トヨタ「レクサス」のブランドサイト。大衆車のイメージが強いトヨタが打ち出してきた、レクサスという高級車ブランド。以前からバナーでは良く見かけていたけど、実際に販売が始まったことで、そのブランディングの全貌が見えてきた。結論を先に言う。とにかく凄まじい。

「トヨタはレクサスブランドに社運を賭けているのか」と思える、徹底したブランド戦略。これまでは各ディーラーに任されていた店舗イメージも、全国151店舗で統一。そのため、素材の御影石は、全店舗への大量供給に耐えるジンバブエから運んできたとか。さらにレクサス独自の香りまで作って、コンシューマの五感をくすぐるというから驚き。

Webにはオーナーズサイトも設けていて、ブランド強化に余念がない。限られた人が選ぶ車だから、他のコモディティ車とは一線を画すから、このコミュニティは大きな意味を持ちそう。オーナーになって覗いてみたい。

アーカー先生の「サターン」を思い出した。レクサスブランドの成り行き、要注目です。

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超薄型デジカメ「Sony Cyber-shot T7」のスペシャルコンテンツ。そのカメラのある風景を「映画のシーン」として極めて美しく見せている。下手なアート系フィルムより、ずっと耽美的。オープニングのタイポグラフィも非常にクールだし、全てが素晴らしい。

ビジュアルもさることながら、商品に対するアプローチが参考になる。厚さ9.8mmという商品属性の説明は他にゆずり、このカメラの活きる場面を提示しているのが大きい。性能差の見えにくい数多のデジカメのなかで、いかに差別化するかを考えると、こういうアプローチになるのか、と。T7ならばセレブが持っていても違和感ないかも、と思わせるブランディングがスゲー。

"Vogue"でもめくっているようなムービーは、もしや福井信蔵氏の仕事かと思ったら、ビンゴだった。いや、もうホント神です。